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吉本隆明の183講演

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Episodes

【A171】『神の仕事場』をめぐって

【A171】『神の仕事場』をめぐって 時間:76分 音質:4 ジャンル:文学 講演日時:1995年6月14日 主催:砂子屋書房/岡井隆『神の仕事場』を読む会 収載書誌:砂子屋書房『『神の仕事場』を読む』(1996年) 音源について 歌集の刊行を主とする出版社が 主催するシンポジウム 「岡井隆『神の仕事場』を読む会」 での講演。シンポジウムは全体で 4時間半に及ぶもので、 出演者は吉本隆明のほか 辻井喬氏や岡井隆氏自身らがいた。 音源はクリア。 講演より 岡井隆さんが、『神の仕事場』のなかでやっておられる 新しい試みがあります。 短歌を「意味」でつくらないで、 「音」でつくってしまう、ということです。 岡井さんには、 「短歌というものを〈音の言葉〉にするということが、 短歌を構成するために非常に重要なんだ」 という考え方があると思います。 短歌の本質は、どうしたら解けるか 本当はよくわからないんですが、 岡井さんは、1歳未満の乳児の「あわわ言葉」を 意味ある言葉だと受け取れるとしたら、 短歌はどうなるか、という試みをしているように 思うんです。 これは、岡井さんの『神の仕事場』のなかで ...

Aug 15, 20151 hr 17 min

【A140】芥川における反復概念

【A140】芥川における反復概念 時間:94分 音質:3 ジャンル:文学 講演日時:1992年4月16日 主催:神奈川近代文学館/神奈川文学振興会 後援:日本近代文学館 場所:神奈川県立音楽堂 収載書誌:コスモの本『愛する作家たち』(1994年) 音源について 芥川龍之介の生誕100年を記念して 神奈川近代文学館で開かれた 「芥川龍之介展」での記念講演会。 音源は主催者から提供を受けたもので クリアに収録されている。 講演より 芥川の作品を読み返して改めて感じたことは、 芥川が漱石の影響を被っている度合いは とても大きいんだなあということでした。 変ないい方をしますと、芥川という人は 「漱石に魅せられた生涯と文学」だなということを 強く感じました。 乳幼児期の不幸な生い立ちという点で、漱石と芥川は たいへんよく似ていて、 たいへんよく似た気にしかたをしています。 芥川は閲歴についても、作品についても、 漱石という偉大な師を生涯の反復概念の手本にすることを いつでも意識していたと思えてしかたないのです。 そう意識しながら、 そこからどうやって出て行こうかということが、 芥川にとってとても...

Aug 15, 20151 hr 35 min

【A081】古い日本語のむずかしさ

【A081】古い日本語のむずかしさ 時間:63分 音質:5 ジャンル:思想 講演日:1984年12月1日 主催:千駄ヶ谷日本語教育研究所 場所:千駄ヶ谷日本語教育研究所 収載書誌:未発表 音源について 千駄ヶ谷日本語教育研究所主催の 第13回公開講座 「みんなの日本語」での講演。 音源は主催者提供。 クリアに録音されている。 講演より 古い日本語についての理解というのは どこから攻めていっていいかよくわからないんですが、 近世以降の国文学者はどうやってきたかというと、 経験的にたくさんの古典を読みたくさんの方言を聞き、 当てずっぽうでそれらを取りさばいてきたのです。 現在でもほとんど変わらないんですが、 もとをただせばぜんぶ当てずっぽうだというところから きているともいえます。 そういうふうにしながら、わかったもの、 わからないものというところに到達していて、 まだとうていわからない言葉、 わからない問題がたくさん出てきます。 そのわからなさと日本語の系統のわからなさ、 日本語というのはどこから来たのか、 どういうふうにできたのかが いまだにわからないということとは 関係があることであ...

Aug 15, 20151 hr 4 min

【A066】ポーランド問題とは何か

【A066】ポーランド問題とは何か 時間:140分 音質:3 ジャンル:情況 講演日:1982年11月5日 主催:岩手大学新聞社 場所:岩手大学人文社会科学部4号館41大教室 収載書誌:弓立社『超西欧的まで』(1987年) 音源について ステージから離れた客席から録音。 「連帯」は社会主義国家ではじめて 自主的に形成された労働組合で、 講演に先立つ10月8日には、 ポーランドの共産党政権によって 非合法化されていた。 講演より 国家が社会に対して100%関与している、 ソ連とかポーランドみたいな社会主義「国」もありますし、 アメリカとかヨーロッパのように、 だいたい40%から50%近くまで 関与するところまでいっている 先進資本主義「国」というのもあります。 日本の場合はどうでしょうか。 正確にはわかりませんが、だいたい30%を 前後するのではないかと思います。 しかし、イメージとしていわせれば、 日本の国家と社会との関係も、 国家の関与率というようなものは、 だいたい40%、つまりアメリカとかヨーロッパとかに 近づいていくだろうと考えられます。...

Aug 15, 20152 hr 20 min

【A062】日本資本主義のすがた

【A062】日本資本主義のすがた 時間:167分 音質:2 ジャンル:情況 講演日時:1981年11月7日 主催:自治労山口県職員労働組合下関支部 場所:下関市水産会館 収載書誌:弓立社『超西欧的まで』(1987年) 音源について 「労働組合論── 日本資本主義の構造」 として行なわれた講演。 音質はあまりよくない。 講演より 私たちは日頃、冷え込んだ不況を感じています。 物価高とか不況とか、給料や収益が思ったほどあがらない。 それはいったいどういうことで そうなっているのかということは、 ひしひしと感じることのひとつだと思います。 日々あくせくと時間に終われ、 焦燥感とか不安感みたいなものが残っていく感じが 私たちの内部にあります。 この焦燥感・不安感は いったいどこからくるんだろうかということが、 切実な疑問のように感じられるわけです。 その疑問の根底にあるものは何なのかを 基礎づけることができるかどうか、 そんな実感にできるだけ近づけるかどうかが、 この種の社会や国家の構造論の課題の本命だと思います。...

Aug 15, 20152 hr 47 min

【A046】南方的要素

【A046】南方的要素 時間:113分 音質:3 ジャンル:思想 講演日時:1978年10月7日 主催:部落青年文化会 場所:新宮市・春日隣保館 収載書誌:未発表 音源について 中上健次氏の招きで行われた。 音源はクリアに収録されているが、 講演冒頭部が若干欠けている。 講演より 最初に国家が成立して以降の問題は、 歴史の問題になります。 歴史の問題ということは、記述したりすることが 可能だった時代以降を意味します。 しかし、人間が日本列島に住んでからは それとは比べものにならない長い時間を経ています。 国家が成立する以前に、さまざまな制度的な移り変わりや 集団の組み替えをしてきたことも確かだと思います。 その骨格が現在でもどれだけ残っているか、 残っていないかという問題は、依然として現在の問題です。 国家発生以前の人間の集団や親族集団の組み方を 考えていく必要は、そういうところにあります。 それは決して過ぎ去った歴史以前の問題でもなければ、 もう考える必要のない問題でもない。 現在も依然として考えなければならない問題です。 この講演のテキストを読む...

Aug 15, 20151 hr 53 min

【A117】岡本かの子

【A117】岡本かの子 時間:91分 音質:5 ジャンル:文学 講演日時:1989年3月10日 主催:川崎市民ミュージアム 場所:川崎市民ミュージアム 収載書誌:中央公論社「マリクレール」1989年8月号 音源について 岡本かの子の生誕百年を記念し て開かれた講座での講演。 音源は主催者から提供。 ところどころマイクノイズあり。 講演より 岡本かの子の作品には、 「意味」なんかそんなにないんです。 ただ、〈生命〉があるんです。 本来ならば言葉の概念のなかには、 ぐるぐる巻きになったかたちでしか 〈生命の糸〉は含まれていないんですけれど、 高速度写真的な描写によって、その糸を伸ばしてみせる。 その描写から、読む人は〈生命〉を 感ずることができるのです。 〈生命の糸〉というものをスーッと伸ばして、 川の流れに布をさらすように、さらしてみせる。 〈生命の糸〉をこれだけ感じさせた作家はほかにいません。 この作家は、明治以降の近代文学の女流作家のなかで、 女流という言葉を入れなくても 済んでしまう最高の作家だと思います。 この人を最高の作家というためには、 〈生命の糸〉を感じられないといけないよ...

Aug 15, 20151 hr 31 min

【A105】究極の左翼性とは何か──吉本批判への反批判

【A105】究極の左翼性とは何か──吉本批判への反批判 時間:53分 音質:4 ジャンル:情況 講演日時:1987年9月13日 主催:中上健次/三上治/吉本隆明 場所:品川・寺田倉庫 T-33号館 4F 収載書誌:弓立社『いま、吉本隆明25時』(1988年) 音源について 中上健次氏、三上治氏、 吉本隆明の主催により オールナイトで行われたイベント 「いま、吉本隆明25時」の講演。 開演から23時間後、 13時10分頃から終演まで収録。 音源はライン録音されたもの。 ところどころマイクノイズあり。 講演より はっきりさせておきたいのは、 国家と資本が対立した場面では、 資本につくっていうのがいいんです。 国鉄が民営化分割されるっていうんだったら、 原則としてはそのほうが正しいんです。 次に、資本と組織労働者とが対立するときには、 労働者につかなければいけないわけです。 その先に、もうひとつあります。 組織労働者と一般大衆のあいだに 利害の激しい対立が生じた場面では、 一般大衆につくのが、左翼思想の究極の姿なんです。...

Aug 15, 201553 min

【A056】文学の原型について

【A056】文学の原型について 時間:131分 音質:5 ジャンル:文学 講演日時:1980年8月15日 主催:高知県教育委員会/高知新聞社/高知放送 後援・NHK高知放送局/高知県教職員組合/高知県文教協会 場所:高知市立中央公民館 収載書誌:未発表 音源について 高知県教育委員会などの主催による 「夏季大学」での講演。 終戦記念日である8月15日の夜に行われた。 音源はたいへんクリア。 講演より 文学の原型、あるいは物語のはじめは、 人間の生死と関わりがあります。 人間の生と死についての考え方が どうなっているかということと、 物語あるいは文学の原型がどうなっているかということとは パラレルな関係にあるということです。 人間が生きて、死んでいく、そして 死んだあとにどうなるんだという考え方のなかに、 物語あるいは文学を成立せしめている基本的な構造が あると思います。 現代の文学でそういうことを 典型的に見ることのできる作家は、たとえば堀辰雄です。 堀辰雄の死についての考え方は、ハイデッガー的でもなく、 サルトル的でもなく、単独に、 文学作品の構造と死に対する考え方の構造を 追い詰め...

Aug 15, 20152 hr 11 min

【A044】共同幻想論のゆくえ

【A044】共同幻想論のゆくえ 時間:110分 音質:2 ジャンル:思想 講演日:1978年5月28日 主催:同志社大学文学哲学研究会「翌檜」 場所:京都教育文化センター 収載書誌:中公文庫『語りの海3 新版・言葉という思想』(1995年) 音源について 全編にわたってノイズが入っており、 中盤から「ボツ、ボツ」と テープノイズが続く。 黒板使用のため音声が遠のく。 講演より 『言語にとって美とはなにか』と『心的現象論序説』、 それから『共同幻想論』というのは 僕のなかでは別のものではないみたいな 場所があるわけです。 その3つを統一的なところからうまく関連づけられて、 しかも現在の問題点というのが明示できるかというのが テーマなわけです。 うまく関連づけられるかどうかは やってみないとわからないんですけれど、 ここからいけば3つの関連性を ひとつの鎖でつないでいけるんじゃないか、 そうしながらそれが同時に現在の問題点を はっきりさせることができるんじゃないかと思うんです。...

Aug 15, 20154 hr

【A036】『死霊』について──京都大学にて

【A036】『死霊』について──京都大学にて 時間:53分 音質:2 ジャンル:文学 講演日時:1976年5月15日 主催:京都無尽 共催:京都大学新聞社・清華短大基礎ゼミ連合・西部講堂連絡協議会・花園大学新聞部・立命館大学一部学芸総部 場所:京都大学 時計台ホール 収載書誌:未発表 音源について 周辺のノイズが入っており、 音質はあまりよくない。 質問はひとつひとつが切れており、 最後に吉本が答えるが、 この部分も途中で切れている。 埴谷雄高氏の『死霊』は、 本講演の前年である1975年、 26年ぶりに「第五章」が発表されていた。 講演より 埴谷雄高さんの『死霊』の世界は、 登場してくる人物が少しも肉体というものを感じさせず、 いずれも観念の権化であるということを 徹底的に体現しています。 なぜこういう作品が成立したかというと、 埴谷さんは、かつて日本の革命運動に 徹頭徹尾政治的に関わり、戦争をくぐって、 徹頭徹尾文学的に再出発するというかたちで 戦後を生きてこられた人です。 革命と戦争をくぐったときに、 肉体は権力のために制圧されるかもしれないけれども 観念だけは自由だ、 観念だけ...

Aug 15, 201554 min

【A009】戦後詩とは何か

【A009】戦後詩とは何か 時間:57分 音質:2 ジャンル:文学 講演日時:1967年11月5日 主催:早稲田大学 早稲田祭実行委員会 場所:早稲田大学 大隈講堂 収載書誌:徳間書店『情況への発言』(1968年) 音源について 客席から録音されているため 周辺のノイズが入っており、 音質はあまりよくない。 講演より 戦後詩というものは、 ひとたび再建された戦後資本主義社会という軌道に 戦後詩人が乗ったとき、自ら終結してしまったと 僕は考えています。そしてそれ以降、 「いかにしてどこに詩を創造する凝縮力の核を求めるか」 という問題についてのモチーフを喪失したのです。 現在、詩人が自らの創造の核というものを どこに求めるかを考えると、 〈原型として考えられる大衆〉、あるいは 〈沈黙の意味として存在している大衆〉との 対話によってしか、詩の創造の核は 回復することができないと思います。 詩というものが、戦後すぐの無権力状態における混乱と 無秩序のなかから手探りで見つけた創造の核を、 きわめて秩序を回復しているかに見える 現在の資本制社会のもとで獲得していく唯一の根拠と、 現在における詩人の...

Aug 15, 201558 min

【A048】現代詩の思想

【A048】現代詩の思想 時間:126分 音質:2 ジャンル:文学 講演日時:1979年3月7日 主催:詩誌「無限」事業部 場所:明治神宮外苑絵画館文化教室 収載書誌:未発表 音源について 詩誌「無限」を発行していた 株式会社無限主催 「無限アカデミー・現代詩講座」 での講演。 冒頭部分が若干欠けているほか、 反響音やノイズが入っている。 講演より 詩を書くこと自体に倫理的な意味をつけるより、 「詩を書くこと自体が詩なんだ」という問題が、 詩というものの思想的な意味なのではないかと思います。 詩の思想の問題は、徹頭徹尾、言葉の問題です。 言葉として「やっているな」というものが打ち出せれば、 それは詩であり、 打ち出すこと自体が思想であるというところに、 現代詩の思想のかなり大きな部分が入っています。 言葉は思想の手段であるか、 思想の倫理であるかということではなくて、 言葉自体が思想です。 そういうところで現代詩が書かれている。 その問題が枢要と思われます。 この講演のテキストを読む...

Aug 15, 20152 hr 6 min

【A174】現在をどう生きるか

【A174】現在をどう生きるか 時間:68分 音質:5 ジャンル:情況 講演日時:1995年9月3日 主催:教育研究会/山梨日々新聞社 場所:山梨県立文学館講堂 後援:新潮社 収載書誌:ボーダーインク『現在をどう生きるか』(1999年) 音源について 山梨県立文学館で行われた シンポジウムにおける講演。 他の講演者には芹沢俊介氏、 藤井東氏、山崎哲氏がいた。 音源は主催者提供。 講演より 「現在」ということをいうのに、 一般に、「価値の多様化」ということを 人々がいっているわけですけど、 僕はそういうふうに考えていません。 もともと生活における価値観が多様だというのは 当然のことです。 僕は、「価値の浮遊性」というように考えています。 「価値が浮かんで価値の本体から 離れてどこへでも行ってしまう」 ということです。 価値ということはひとつの問題に過ぎません。 「浮遊性」──つまり、ある事柄が 本体のところから離れてどこへでも行ってしまうという そのことが、「現在」の特徴として いえるのではないでしょうか。 「浮遊性」を共通の理解事項とすれば、 「現在」ということがいえるのではないかと考...

Aug 15, 20151 hr 9 min

【A158】私と生涯学習

【A158】私と生涯学習 時間:105分 音質:2 ジャンル:思想 講演日時:1993年10月3日 主催:文京区教育委員会 場所:文京区女性センター 収載書誌:弓立社『人生とは何か』(2004年) 音源について 客席から録音されたもので 全編にわたってノイズが 入っており音質はよくない。 講演より 古くから叡智という言葉があります。 一生勉強するのは、叡智を持つことが いちばん大きな目的になるのかもしれません。 それは一生学習するに値するのではないかという 感じを持ちます。 叡智は学識・経験とは違うものです。 ものごとが具体的に起こったときに、 本で判断するとか、学識があるなしでなく、 叡智があるなしでずいぶん違う。 叡智を養うということは、 学校で生まれることではありません。 制度的な学校というものは叡智を養うには そんなに役に立たないものだと、僕は考えます。 それは生涯の問題だといってもいいのです。 学校を出てから、 本格的になってくる問題だという気がします。...

Aug 15, 20151 hr 45 min

【A181】日本アンソロジーについて

【A181】日本アンソロジーについて 時間:123分(うち質疑応答10分) 音質:5 ジャンル:文学 講演日時:1998年9月25日 主催:文京区立鷗外記念本郷図書館 場所:文京区立鷗外記念本郷図書館 収載書誌:未発表 音源について 主催者から提供を受けたもので クリアに収録されているが、 質疑応答が10分程度のところで 切れてしまっている。 なお、2007年1月に 『思想のアンソロジー』が 筑摩書房から刊行された。 講演より 僕は、歳を食って、 締め切りに追われる仕事から免除されて、 なおかつ経済的ゆとりがあったら、 のんびりしたかたちでやろうと思ったことがありました。 ひとつは、日本の詩歌の 古代から現代までのアンソロジーを 自分の好き勝手な選び方をしてつくりたい。 もうひとつは、古代から現在までの 思想のアンソロジーをつくって、 のんびりと必要な個所を掲げて、 古い時代ならそれに口語訳の訳文もつける。 あとは自分勝手な注釈をつける。 そういう、ふたつのアンソロジーを つくってみようという望みを持っていました。 理屈っぽい思想のアンソロジーと詩のアンソロジーと、 両方を自分勝手にや...

Aug 15, 20152 hr 4 min

【A163】芥川龍之介

【A163】芥川龍之介 時間:163分 音質:5 ジャンル:文学 講演日:1994年7月28日 主催:日本近代文学館 後援・読売新聞社 場所:有楽町・よみうりホール 収載書誌:コスモの本『愛する作家たち』(1994年) 音源について 「近代文学館・夏の文学教室」 での講演。 吉本隆明の参加はこれで5年連続。 音源は主催者提供で、クリア。 中盤から録音レベルが若干下がり、 講演の終盤、テープチェンジのため 10分ほど欠けている。 講演より 僕らは若いとき、芥川の死に いろんな意味をつけたいと思いました。 「自分は近所の駄菓子屋で駄菓子を買って それを食べながら道で歩くみたいな 下町の下層の中流というようなところで育った。 そして自分は文学的な試みとして、 西欧的なものを取り入れようとしたり、 場所をいろいろ移動してみたりしたけれど、 ついに自伝的に自分の情緒が帰するところは、 本所あたりの駄菓子屋で、駄菓子を買って食べながら 遊んでいた子ども時代、そういう街の雰囲気の懐かしさが 本来的な自分なんだ」 ということを、晩年の自伝のなかではじめて 芥川はいっています。 僕はそれがいちばん好きな...

Aug 15, 20152 hr 44 min

【A103】文学論──文学はいま

【A103】文学論──文学はいま 時間:59分 音質:4 ジャンル:文学 講演日時:1987年9月12日 主催:中上健次/三上治/吉本隆明 場所:品川・寺田倉庫 T-33号館 4F 収載書誌:弓立社『いま、吉本隆明25時』1988年 音源について 中上健次氏、三上治氏と 吉本隆明の主催により オールナイトで行われた 「いま、吉本隆明25時」の講演。 開演から7時間ほど後、 21時35分頃から行なわれた。 吉本隆明は「都市論 I 」に続き 2度目の講演。ライン録音。 ところどころマイクノイズあり。 講演より もし現在の文学が、さびれている感じがしたり、 隣接するほかの世界に 活性が吸収されていってしまうと感じることが あるとすれば、それは「毒性のなさ」が 大きな要素になるのではないかと思います。 「毒性」ということにはふたつの意味があります。 ひとつは、とても醒めていることです。 もうひとつは、否定性だと思います。 そうした意味でいえば、 村上龍さんの作品も山田詠美さんの作品も、 刺激的な毒性を持っているのです。...

Aug 15, 20151 hr

【A135】現代を読む

【A135】現代を読む 時間:147分 音質:3 ジャンル:情況 講演日時:1991年10月20日 主催:前橋市・煥乎堂 場所:煥乎堂音楽センター3階ホール 収載書誌:弓立社『大情況論』(1992年) 音源について 群馬県前橋市の書店 煥乎堂により、 「煥乎堂文芸講座」として 開かれた講演会。 客席録音だが、比較的クリア。 講演より 「現代を読む」という場合の、 「現代」と「現在」とを区別してみることは、 僕の考え方ではたいへん重要だと思います。 僕の理解のしかたでは、日本の社会が 「現在」に入った兆候を見せたのは、 1973(昭和48)年頃です。 わかりやすい象徴をいいますと、 そのとき札幌ビールが「天然水No.1」を発売しました。 いわゆる名水、水をはじめて売り出したのが この73年です。 マルクスのように興隆期の資本主義を 分析した人がいうところでは、 水とか空気はたいへんな使用価値があるが、 交換価値はないということになります。 ところが天然水を売るというのは、 水に交換価値が出てきたことを意味します。 それは、経済の段階で資本主義が 一段階上にいったということです。 初期の興...

Aug 15, 20152 hr 27 min

【A156】新新宗教は明日を生き延びられるか

【A156】新新宗教は明日を生き延びられるか 時間:114分 音質:2 ジャンル:宗教 講演日時:1993年6月17日 主催:京都精華大学 学生部 場所:京都精華大学 収載書誌:春秋社『親鸞復興』(1995年) 音源について 場所は京都精華大学大教室。 一般の人にも開放され、 他学生の参加も多かった。 音源はVHSテープから 音声データを抜き出したもの。 ノイズが全編にわたり入る。 講演より 「霊感商法はインチキだ」と ジャーナリズムは批判しますが、それは違います。 宗教とか理念というものは、 いつも霊感商法に類することを行っています。 マルクス主義もむろんのこと、 自由主義的な思想や政党政派も、 「自分たちがいると企業はよくなるぞ」 みたいなことをいって、企業からお金を吸い上げています。 その意味ではみなが「霊感商法」をやっているわけです。 だから「霊感商法だからインチキだ」というようないい方で 僕は納得しません。 やはり教義の中心を追求して、そこで得るところ、 これは得難いところとか、 これはちょっと違うぞということを、 よくよく検討しなければいけないと思います。...

Aug 15, 20151 hr 55 min

【A113】親鸞の還相について

【A113】親鸞の還相について 時間:122分 音質:3 ジャンル:宗教 講演日:1988年11月1日 主催:真宗大谷派東京教区教化委員会 場所:真宗大谷派東京教区会館 収載書誌:春秋社『未来の親鸞』(1990年) 音源について 東京本願寺 「課題別育成研究会」での講演。 反響音があるが、 内容はクリアに収録。 講演より 僕は死んだ後に実体として浄土があって、 そこに自分たちが行くんだというふうに 少しも信ずることができません。 不信な一般大衆といいましょうか、 煩悩のさかんな凡夫という場所にいる現在の人間は誰も、 たぶん至心に信仰して念仏を唱えれば 浄土へ行けるとは信じていないだろうと思います。 それは、大乗教の世界的思想家である天親とか曇鸞とか 親鸞が一生懸命、末法の時代でも 信仰のうえでわかりやすく説いてくれた教え方を、 僕らはまるごとつかむということが できなくなっているということがいえるわけです。 そうしますと、いまどういうことが 起こっているかといいますと、 比喩としてしかわからなくなっているのが 実情じゃないかと思えます。 〈還相〉、還りの姿とは何なのか、 浄土とは、人間...

Aug 15, 20153 hr 16 min

【A092】イメージ論

【A092】イメージ論 時間:118分 音質:5 ジャンル:思想 講演日:1986年5月29日 主催:京都精華大学学生部 場所:京都精華大学大教室 収載書誌:未発表 音源について 京都精華大学大教室で開催。 外部にも開放され、聴衆には 他大学の学生のほうが多かった。 音源は主催者提供。 最後の部分が欠けており、 客席からの録音で補った部分のみ かなり聞きづらい。 講演より 僕は、文学の理論的な考察として 『言語にとって美とはなにか』という仕事を したことがあります。 言葉というものが基本にあって、 あらゆる芸術の分野の表現が 行われているという考え方をとると、 言葉は人間に付随したものだから 理論的な考察ができると考えてきました。 いま、少しその考え方を変えて、 音楽や映画、デザインから映像に至る さまざまな分野の芸術表現のひとつとして、 文学を言葉の芸術ではなく イメージの芸術として扱ったら どうなるだろうかということを、やってみたいと思います。...

Aug 15, 20151 hr 59 min

【A090】「受け身」の精神病理について

【A090】「受け身」の精神病理について 時間:136分 音質:3 ジャンル:思想 講演日:1986年4月12日 主催:宮崎市・一ツ瀬病院・精神医療を考える会 場所:宮崎市中央公民館 収載書誌:弓立社『心とは何か』(2001年) 音源について 音源は主催者提供。 音声の反響もあるが、 比較的クリア。 テープの反転にともない 聞き取りづらくなる個所がある。 質疑応答はていねいに答えている。 講演より 精神医学についてはまったく門外漢です。 ただ素人というだけで済ましておられないのは、 ここ20年ぐらいのあいだ、 やはり「この人は少し違うんじゃないか」という人から 電話がかかってきたりということは 絶えず3人とか4人とかおられました── 電話を介したりして受けた印象を、 ひとつの言葉で要約してしまいますと、 どうしても「受け身」じゃないのかということでした。 「受け身」ということを、もう少しつけ加えると、 善意であり過ぎるとか、優し過ぎるとか、 度外れに依頼心が強いんじゃないかとか、いずれにせよ 「受け身」ということのなかに さまざまな属性としてあるもののように思えました。 僕が20年ぐら...

Aug 15, 20152 hr 17 min

【A053】過去の詩・現在の詩

【A053】過去の詩・現在の詩 時間:168分 音質:2 ジャンル:文学 講演日時:1980年2月6日 主催:詩誌「無限」事業部 場所:明治神宮外苑絵画館文化教室 収載書誌:未発表 音源について 詩誌「無限」を発行していた 株式会社無限が主催. 声が若干遠く聞こえ、 ところどころにノイズが入っており 音質はあまりよくない。 質疑応答が講演本編より長い。 講演より 現在の詩のあり方ということと同じ意味あいで、 過去の詩のあり方を問い直そうとするならば、 その再現はたいへん複雑な陰影の立て方を しないとできません。 ある詩が日付として新しいか、 同時代であるかということは、 詩の新しさ、古さと少しも 関係のないことだといえると思います。 同じ時代に書かれていたとしても、 片方がまるで古代的な形式の様相を たくさん保存して書かれていながら、 もう一方でまったく フォルム自体がわからない詩が書かれているということも ありえるわけです。 これらを等しく、過去の同時代の詩と 理解しなければいけないということの複雑さ── 詩の言葉の空間の複雑さ──がありえるとともに、 日付としては現在の詩が、現在の...

Aug 15, 20152 hr 49 min

【A106】農村の終焉

【A106】農村の終焉 時間:211分 音質:3 ジャンル:情況 講演日:1987年11月8日 主催:雑誌「修羅」同人 場所:長岡市北越銀行ホール 収載書誌:弓立社『吉本隆明全講演ライブ集 第5巻』(2002年) 音源について 音源は主催者提供だが、 客席から録音されたもの。 世の中ではこの講演の前年 1986年から開かれた ウルグアイラウンドの 農業貿易自由化をめぐる 議論があった。 講演より 農村を守るという論議のなかには、 非常に切実な問題が含まれているのです。 一種の文明の必然、文化の必然、科学の必然というもの、 そういう必然はいかようにも止めようがないんだけど、 それにも関わらず、 理不尽な絶滅のしかたはしたくないとか、 理不尽な交代のしかたはしたくない、 そこにどういう活路を求めたらいいのかという問題は、 ものすごく切実な問題だし、 当事者だったらなおさらそうなのです。 だからその問題は、もう完全に問題としてあるので、 それは大いに論議されるべきだけど、 「都市の野郎があんなこというのは むちゃくちゃじゃないか」 「とんでもねえ野郎だ」とか 「農村を知らないんだ」とか、 そ...

Aug 15, 20153 hr 31 min

【A031】〈戦後〉経済の思想的批判

【A031】〈戦後〉経済の思想的批判 時間:76分 音質:2 ジャンル:思想 講演日時:1974年6月18日 主催:共産主義者同盟 場所:日比谷公会堂ホール 収載書誌:蒼氓社「自立と日常」(1974年) 音源について 客席から録音されたもので 会場内の騒音などが入っており、 音質はよくない。 講演より 戦後の日本の政治支配者は、 近代化して落ちこぼれてきた農業を、 高度成長政策による重工業の方に転化していくことで 問題が解決されるかのごとく 経済問題を考えてきたと思います。 しかし、農業が全面的に依存している土地というものの 〈自然性〉と〈人為性〉の矛盾という問題が よく解かれない限りは、農業問題は決して 解決されないということが本当はいえるのです。 そして、第一次高度成長を経た60年安保闘争後、 政治国家は変わっても 〈経済共同体としての国家〉は 資本主義であろうと社会主義であろうと不変である という〈経済共同体〉的な考え方が出てきました。 この両極端──さまよえる農業問題と 経済共同体的な経済現象──に、 現在の経済思想的問題は集約されると 考えることができます。 この講演のテキス...

Aug 15, 20151 hr 17 min

【A014】思想としての身体

【A014】思想としての身体 時間:51分 音質:3 ジャンル:思想 講演日時:1968年10月29日 主催:日本医科大学 第12回千駄木祭常任委員会 場所:日本医科大学 4階大ホール 収載書誌:弓立社『敗北の構造』(1972年) 音源について 日本医科大学 第12回千駄木祭での講演。 周辺のノイズが入っているが 比較的クリアに収録されている。 講演より 〈わたしの身体〉というものは、皆さんの側から 客観的に見て観察することができます。 そして、自分が自分の身体を どう思っているかという意味で、 内からも直接に見ることができます。 この種の特異性を持っている存在は この世には〈人間の身体〉、いいかえれば 〈わたしの身体〉というもの以外にありません。 それ以外のものは客観的に観察することができるか、 あるいは主観的に検討することができるか、いずれかです。 自分自身として内側からこれを見ることもできるし、 外側からも客観的に見ることができるという 二重性を持っているのは、 〈人間の身体〉というものしか存在しません。 そのことが身体というものを 特異な存在にさせていると思います。...

Aug 15, 201552 min

【A091】「かっこいい」ということ──岡田有希子の死をめぐって

【A091】「かっこいい」ということ──岡田有希子の死をめぐって 時間:72分 音質:5 ジャンル:文学 講演日時:1986年5月4日 主催:マガジンハウス 場所:新宿・紀伊國屋ホール 収載書誌:弓立社『サクリファイス』(白倉由美著:1989年) 音源について マガジンハウス主催 「鳩よ!」セミナーでの講演。 講演に先立つ4月8日には、 アイドル歌手・岡田有希子が 自殺する事件があった。 音源はライン録音。 講演より 「かっこいい」という言葉が 普遍性を持つようになったのは、 たかだか10年ぐらいのことだろうと思います。 なぜ「かっこいいか悪いか」という評価の基準が 発生したかというと、 僕の考えでは「離脱」ということが 現代の大きな問題になってきたからだと思います。 それまでは芸能人は芸能人の場所から、 主婦は主婦の場所からというように それぞれの立場から社会現象を評価すれば 済んでいたわけですが、 現在はそれでは済まされなくなっています。 それぞれが役割を演じている閉じられた場所から、 本来的な場所を 探し求めなければならないという課題──つまり 「離脱」という課題が少なくともここ...

Aug 15, 20151 hr 13 min

【A049】障害者問題と心的現象論

【A049】障害者問題と心的現象論 時間:55分 音質:2 ジャンル:思想 講演日時:1979年3月17日 主催:富士学園 労働組合 場所:小金井公会堂 収載書誌:弓立社『心とは何か』(2001年) 音源について 客席から録音されているため 周辺のノイズが入っており、 音質はあまりよくない。 講演より 身体とは何か、身体の障害とは何か、精神異常とは何か、 それはどうすればいいのかということは、 人間の歴史が最後まで解決を残すだろう問題です。 〈肉体としての身体〉は、何十万年後になっても、 「どこが進化した、どこが退化した」と 変わることはそんなにないと思います。 しかし〈身体の像〉は時代によって 刻々と変わっていきます。 身体に関する障害や精神障害には、 神様に近いと崇められた古代から、 働けないから人間以下だと蔑まれた 近代社会に至るまでの、 目もくらむような価値観の変遷というものがあります。 けれども現代、精神障害、身体障害は 「神でもなければ人間以下でもない、それは人間なんだ」 という概念が少しずつ闘いとられてきつつある ということが、 唯一の解決の糸口なんじゃないかと思われます...

Aug 15, 201555 min

【A102】都市論I──都市問題から見た天皇制

【A102】都市論I──都市問題から見た天皇制 時間:82分 音質:4 ジャンル:情況 講演日時:1987年9月12日 主催:中上健次/三上治/吉本隆明 場所:品川・寺田倉庫 T-33号館 4F 収載書誌:弓立社『いま、吉本隆明25時』(1988年) 音源について 中上健次氏、三上治氏と 吉本隆明の主催により オールナイトで行われたイベント 「いま、吉本隆明25時」の講演。 主催者挨拶と 吉本隆明の1回目の講演を収録。 音源はライン録音されたもの。 ところどころマイクノイズがある。 講演より 民間の一資本が、皇族の土地を手に入れて、 とうとう天皇家の土地よりも 大きな土地所有者になったということは、 東洋的な君主という意味での天皇家の大きな柱を すでに崩してしまったことを意味していると思います。 それは、歴史のある必然を象徴しているように思えて、 たいへん興味深いことだと考えます。 都市の収縮がこれから更に過剰になって、 ビル街が皇居周辺を囲んでしまったという場合を 想定しますと、皇居を売るときは いつか来るじゃないかと思えてならないんです。 売っちゃって、京都御所なら京都御所に 引っ...

Aug 15, 20151 hr 22 min
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